時計の磁気帯び
Definition
時計の磁気帯びとは、腕時計がスマートフォン、スピーカー、バッグのマグネット、磁気ネックレスなどの外部磁界に近づき、ムーブメント内部の金属部品が磁化して精度に影響が出る状態です。機械式時計では、てんぷやひげぜんまいの働きが乱れ、日差が急に大きくなる、進む、遅れる、止まるといった症状として現れます。
主な症状
- 急な進み: 昨日まで安定していた時計が、1日で数十秒から数分単位で進む場合は磁気帯びを疑います。
- 遅れや止まり: 磁化した部品の位置や影響範囲によっては、進みだけでなく遅れや停止として出る場合もあります。
- 方位磁石の反応: 時計を方位磁石に近づけたとき、針や表示が大きく動く場合は、時計側に残留磁気がある可能性があります。
- 通常の巻き上げ不足との違い: パワーリザーブ切れは巻き上げで改善しやすい一方、磁気帯びは巻き上げても精度異常が残りやすい点が違います。
原因と関係する部品
| 関係する要素 | 磁気帯びとの関係 |
|---|---|
| ひげぜんまい | 磁気の影響で有効長が変わると、歩度が大きく変化します。 |
| テンプ | 調速機構の中心で、ひげぜんまいの乱れが振動の乱れとして現れます。 |
| ムーブメント | 歯車、ねじ、レバーなど複数の金属部品が磁化の影響を受けます。 |
| 耐磁性能 | JIS B7024などの規格で、一定の磁界への耐性が分類されています。 |
よくある誤解
- ❌ 磁気から離せば機械式時計も必ず自然に戻る
✅ クオーツ時計では戻ることがありますが、機械式時計は内部に磁気が残り、脱磁が必要になる場合があります。 - ❌ 耐磁時計ならスマホや磁石に密着させても安全
✅ 耐磁性能は万能ではありません。距離を取るほど磁気の影響は小さくなります。 - ❌ 遅れだけが磁気帯びの症状
✅ 進み、遅れ、止まり、日差の急変など、出方は部品や磁気の残り方で変わります。
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